寄生虫

帰省したときはいつもなのだが、MTVとかスペースシャワーTVとかを一日中見ている。昨日の深夜はU2のPVが延々と流れていて良かった。
今日のヒットはアンドリュー・W・KのPVメイキング番組だった。バカだった。心底バカだった。どのぐらいバカかというと、アンドリューが意味も無くバター・ビーンを肩車していた。やっぱアンドリューいいわあ。
ヒマなので本屋に行って本を買ってきた。

怪しい科学者の実験ガイド―スライムから反重力機械まで、一味違う工作教えます (ハヤカワ文庫NF) 物理学者はマルがお好き (ハヤカワ文庫・NF) レトロアメリカン・スタイルブック (エイムック 947 別冊Lightning vol. 12)

それぞれ俺にとっては面白そうなのだが、特に2冊目はいいかも。ちょっと不味いかもしれないのだけど、この本の冒頭の物理ジョークを引用する。

物理学者と工学者と心理学者の三人が、生産の思わしくない酪農場にコンサルタントとして招かれた。三人はまず経営状況を詳しく調べる時間を与えられた後、順番に呼ばれて意見を聞かれることになった。
最初に呼ばれた工学者はこう述べた。
「牛舎の仕切りをもっと細かくすべきです。牛をきっちり詰め込んで、一頭あたり八平方メートルぐらいにすれば効率が上がるでしょう。それから、搾乳管の直径を四パーセントぐらい大きくして、牛乳の平均流量を増やす事です」
次に呼ばれた心理学者は、こう提案した。
「牛舎の内側は緑色にして下さい。緑は茶色よりも気分を穏やかにしますから、乳の出が良くなるはずです。それから牧草地にもっと木を植えて、牛が草を食べるときに退屈しない風景にして下さい」
最後に物理学者が呼ばれた。彼は黒板を用意してくれと頼み、円を一つ描いた。
「まず、牛を球と仮定します・・・・・」

俺はこのジョークを立ち読みして、この本の購入を決めた。このジョークは俺にとってはすごく良くできたジョークなんだが、一般的にはどうなんだろ?確かに物理のものの見方とはこういうもんである。俺はへぼい物理工学学生なんだが、その俺でさえいつの間にか惑星を質点と見ることに抵抗が無くなっていたからなあ。
この本の主題は、どんな複雑に見える物理法則の発見も、最初はシンプルなモデル、シンプルなアプローチから始まっているという、物理学の発想についてである。まだ初めの方をちょこっと見ただけだが、なかなか面白そうだ。