最近読んだ本(2)

  • 西尾 維新

読んだのは<戯言シリーズ>。“新青春エンタ”という分かるような分からないようなジャンルのジュブナイル。この手の本を手にとっているところを知り合いに見られると超恥ずかしいので、図書館で借りるときはスネークばりの厳戒態勢で臨んでます。奇妙でセンスある言葉選びと、次から次へと人が死ぬ驚愕のストーリーテリングで、何だかよく分からないけど突っ走る。このやり方は、毎週事に決めシーンを作る一時代前の週間少年ジャンプみたいだなと個人的には思います。
お奨めは「クビシメロマンチスト

  • 森 博嗣

<M&Sシリーズ><Vシリーズ><四季シリーズ>はだいたい読んでて、最近になって<Gシリーズ>を読み始めました。こんだけ読んでりゃもはやファンだと言ってしまって過言ではない気が自分でもするのだけど、「日本の推理小説史上もっともむかっ腹が立つヒロイン」として名高い登場人物がいるおかげで素直になれない自分がいます。ミステリーなんだけどトリックがどうとかあんまり関係なくて、雰囲気が好きだと読んでしまうのかな。その雰囲気を一言で表すと「体温が低い」。
お奨めは<四季シリーズ>だけど…これだけ読んでもわけ分からんよな…。でも…オレ…四季ちゃんが好きなのよ。

  • 高田 崇史

QEDシリーズ><千葉千波の事件日記シリーズ>をちょこちょこつまんで読んでる段階です。<QEDシリーズ>は現代の殺人事件と歴史や民俗学を絡めて話を作るシリーズですが、現代の殺人事件は完全におまけ以下。若干胡散臭いとこありますが、歴史・民族話が面白くて面白くて。まあ一貫して「勝者が歴史を作り、敗者は物語を作る」みたいな話なんですけど。<千葉千波の事件日記シリーズ>は小説の体裁をとってはいますが、まぁパズル本っすわ。軽くて楽しいパズル本。
お奨めは<QEDシリーズ>の「竹取伝説」。

  • 香納 諒一

「贄の夜会」を読みました。これがもうね、すっごい盛り沢山。「殺し屋」「叩き上げの刑事」「連続殺人事件を起こした元少年A(今は弁護士)」「洗脳を駆使する快楽殺人者」「何者かに殺されてしまう殺し屋の妻」「刑事の従兄弟のキャリア官僚」。この全てを一冊の小説に詰め込みますから。二,三人さっぴいた方がすっきりするんじゃねえかと素人考えでも思ってしまうコテコテっぷり。やっぱり最後は収束がうまく行かずに無理やりな収め方になってしまう感はありますが、物語の錯綜っぷりに途中までで十分楽しめる一品です。満足感高し。他にも数冊既刊があるので、もっと読んでみようと思います。